2005年01月10日

さらばウイスキー

僕が高校生だったのは1970年代終わり。通っていた高校は「コンパ」が盛んで、行事のあとはよく出かけました。
運動会の後、定期テスト最終日などなど。
合コンではないですよ。共学だったので女性もいましたが、主にクラスのメンバーが10人、20人とまとまって喫茶店にずらりと並び、コーヒーを飲みつつおしゃべり、ときには広い部屋を借り切ってゲーム...と書いていると、なんだかとても自分がやっていたこととは信じられないような、不思議な気分ですが(笑)

しかし、徐々に喫茶店コンパばかりではなくなります。
最初は喫茶店で数人がビールを注文するくらいですが、やがてお好み焼き屋に行ってビールでカンパーイ、今日は養老乃瀧を予約〜、となっていきます。

で、その頃は...「パブ」っていうんですかね、サントリー館とかご存知の方はわかると思うんですが、椅子はソファ、テーブルは低め、飲み物はウイスキー、つまみはピザ、オニオンスライス...みたいな店です。
そういう店がけっこう多い時代でした。

そこではサントリーオールドの水割りがよく飲まれていて、オールドがホワイトになったりニッカG&Gになったりしましたが、安い予算で長時間ちびちびお酒を飲むには、ウイスキーというのはありがたい存在でした。

さて、今日は成人の日。サントリーが毎年広告を出します。
昔、山口瞳さんという作家がサントリーの宣伝部にいた頃に始めたシリーズだと聞いていますが、要するに新社会人に向けてちょっと説教のようなことをいい、今日から酒が飲めるねといい、最後に角瓶というウイスキーを勧める、というような感じ。しゃれた文章で、シャキッとしていて、好きでした。
山口さん亡き後は伊集院静氏が書いています。

で、今日の新聞を見たら、角瓶ではなくてシャンパンなんですね。
去年はどうだったのか調べてもわからなかったのですが、今年はシャンパン、と。
来年以降もウイスキーが登場することはないのでしょうね。

ウイスキーの水割りがおいしいと思う人は、今は少ないでしょうし、ストレートやロックで飲むなら焼酎のほうがおいしい、というのが一般的であるように思います。

ウイスキーのスモーキーな香りは考え事をするための酒というイメージがあり、カウンターで渋い男性が1人で飲んでいたり、大人のカップルが静かに話をする(愛を語るというのとは違う感じで)場面に登場してほしいと思うのですが、そういうのは今の時代の雰囲気ではないような気もします。

深くゆっくり考える時代ではなくなったのとシンクロしている...と考えるのはこじつけでしょうか。

-/-/-/-


サラリーマンのお父さんが、夜のダイニングでひとりウイスキーをロックで飲みつつ、ぼんやり考え事をしている。
そこへ妻がやってきて、夫が考え込んでいるのを見て黙ってグラスを出し、座る。
夫はちょっとほほえんで妻の分を注ぎ、妻はちびちびっと飲む。
そんな風景もよいと思うのですが、そういう自分ももう何年も飲んでいません。

さらばウイスキー、なのだなぁと思います。

でも、最初にタイトルをこう決めたものの、書いていたら1人でカウンターに座り、ウイスキーを飲みながらあれこれぼんやり考える時間を過ごしてみたくなりました。
ワインや日本酒ではダメなんです。
カウンターで、ウイスキーでないと。

みなさんは、ウイスキーを最後に飲んだのはいつですか?


posted by つきっつ at 21:58| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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