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アンチエイジングということばがアメリカから上陸したのは、もうずいぶん前のことだと思いますが、今やすっかり化粧品のキーワードですね。
年月とともにやってくる衰えに負けず、いつまでも若々しく、というのはステキなことだと思います。
けれども、歳をとっていくこと、時間が経つことを嘆いたり「よくないこと」と思ったりというのはもったいないような気が。
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ワインが年月とともに味わい深くなるように・・・というのは陳腐なたとえではありますが、年月を重ねてこその魅力というものがある、というのが人間のよいところではないでしょうかね。
事故でボディが傷ついた自動車は単なるキズモノですが、人間は傷も個性ですもんね(クルマを愛する人にとっては、傷も個性)。
ふと思い出しましたが、村上春樹の、えーとたぶん「ダンス・ダンス・ダンス」だと思うのですが、主人公が、「長い時間が経つと、どれが傷かわからなくなる」というようなことを言うシーンが印象に残っています(前後のセリフがずらずらっと頭の中に浮かぶ自分が不思議・・・)。
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人間関係も、特に男女の関係ですが、「この熱い盛り上がりを楽しまなきゃ損!」というのは、ま、それはそれでいいものですが、「時間が敵」ですよね。
自分はもうオジサンだからでしょうか、時間が味方になるような付き合いがいいなぁ、なんて思います。
中島みゆきの歌に「歳をとるのはすてきなことです、そうじゃないですか」という詩がありました。
うん、そうだね、みゆきさん。
だもんで、私はダイヤよりオパールが好きです。つて、ほんとうに弱い石で長持ちしないそうですが。
男と女に関しては、年取ると昔は許せなかったことが許せるようになってきて、それが「ぬるくなる」んじゃなく、「寛容になった」と思うと、ま、いっかとか思います。